About

ご挨拶

FISHERMAN’S KITCHEN 阿部和也 漁師

【はじめに】

 FISHERMAN’S KITCHEN代表の阿部和也(あべかずや)です。

 私は、約4年前に脱サラして家業の牡蠣・ワカメの養殖を継ぎました。営業マン時代の生活は不規則で外回りといえど、ほとんどが車移動で体を酷使する漁師なんて本当にできるか正直不安でした。案の定、初年度のワカメの時期は、筋肉痛で熟睡できない日が1カ月ほど続きました。4年が経った今でさえ、慣れた部分はあるものの、漁業の大変さを日々実感しています。生産者の立場になったからこそ感じる南三陸町の海の豊かさや海と向き合う漁業者の思いがあります。ここにしかない特別なストーリーと共に美味しい海産物を皆さまに味わって頂きたいと願い、まずは自らが生産する「戸倉っこかき」を使用した商品を開発しました。ぜひ、味わって頂けると嬉しいです。

 

牡蠣の水揚げ

【漁業者たちの大きな決断が未来へ繋いだ南三陸町の豊かな海】

2011年の東日本大震災を経て、漁師の先輩方が推進した漁場を1/3に減らす取組。漁師たちが相当な数の話合いを行い決断し、大きなチャレンジを成功させ、日本初の牡蠣の漁場に関する国際認証を取得。労働時間を減らし、過密養殖を解消することで豊かな海を未来へ繋ぐためのサスティナブルな取り組みは、今まで3年ほどかかっていた実入りの良い牡蠣がわずか1年で育つ漁場へと変化しました。この取り組みは、かつて3K(きつい、きたない、危険←所説ありますが。)といわれ敬遠された漁業がいい方向に変化している兆しだと私には思えました。この流れをしっかり継承し、未来の漁業の担い手に繋げていきたいと思います。

 

牡蠣の水揚げ

 

【シンプルな生き方こそかっこいい】

「本物はシンプル。」

 このコンセプトを商品に込めたのは、10数年のサラリーマンを辞めたことで私自身の人生観が変わったところに起因します。大学を卒業後、都内の会社へ就職し、転職をして広告業界で長いこと会社員をしていました。少しずつやれることが増えるにつれ、取引先のお客様も増え、チームを任せられるようになり一見すると普通に順調な会社員生活だったかもしれません。しかし、次第に仕事のキャパをコントロールできなくなり、家族との時間は減り、自分に余裕がなくなり、なんのために仕事をしているかわからなくなりました。ついに体調を崩した時、気分転換で故郷の南三陸町で趣味の釣りをして仙台へ帰る時、妻に「やっぱり海が好きなんだね。漁師継いでみたら?応援するよ。」と背中を押してもらいダメもとで親父に弟子入りされてもらいました。海と真正面から向き合う漁師の生活は、実にシンプルで打算がないことを知りました。毎朝、日が昇ると出港して汗をかく。どんなに水揚げをしたくても天気が悪かったり、海が荒れれば何もできない。毎日それと真摯に向き合うだけ。その積み重ねが美味しい海産物を育むのだという本質が理解できた時「本物はシンプル」なんだという考えに至りました。だから、みなさまにお届けする私の商品は、海産物の生産環境や生育方法・食材管理にとことんこだわり、余計な化学調味料や食材を使用しない調理法を突き詰めました。この海で丁寧に育てられた海産物の美味しさを余すことなくダイレクトに味わって頂きたい。日常の色んなことを忘れてシンプルに大好きな人と楽しんで頂けたら嬉しいです。

 

牡蠣の水揚げ

【家族経営の漁師がチャレンジする6次化】

 現在、第7黄金丸は、父と私の二人で操業しています。生産量も限られており、実入りの良い牡蠣は時期が限られており、その中でも選りすぐりのものを選別して商品にするため生産量はごくわずかです。私たちが育てた牡蠣を直接お客様へ届けるため、何もかもがはじめてですが一からオンラインショップを立ち上げました。どのようにして牡蠣やワカメなどの海産物が生産されるかなど情報発信も頑張りますので是非ブログのチェックもよろしくお願いします。